SDR ASM 操作方法

SDR Block AM / HF どちらにも対応したWindows版アプリケーション「SDR_ASM」です。
電子ブロックの要領でFPGA内部回路を組み立て、コンパイル、コンフィグなしで即リアルタイム波形表示が可能です。
このアプリケーションはFPGA内部回路の定義と波形表示(FFT含)だけを行っており、回路の実態は全てFPGA内部にハードウェアとして構成されています。



このアプリケーションを動作させるには、FTDI社のドライバ D2XXをインストールする必要があります。
EXCEL版のSDR_ASMが動作している環境では再インストールは不要です。
またアプリケーションダウンロード時に付属している、FTD2XX_NET.dllを必ず実行ファイルと同じフォルダに置いて下さい。

ボードの選択

先ず初めにSDR Block AM/HF どちらにUSBが接続されているかを選びます。
AM/HFでSPIコマンドに差異があるため、ボード選択を誤ると正しく動作しません。
PCに他のFTDIチップ搭載の機器が接続されていると正しく動作しません。



サンプル回路でテスト

サンプル回路が付いているので、それを使うと簡単に動作確認できます。
EXAMPLEのAM RADIOを選択して下さい。



下のようなブロック図が表示されます。



「START」ボタンを押すとブロック図がFPGA内部に展開され実行開始します。



ブロック図内部の波形をリアルタイムにモニタできます。



上のモニタ波形をFFTした結果もリアルタイムに表示します。



ブロックのパラメータを確認

回路ブロックをクリックすると「ピンク」になります。



その回路ブロックのパラメータが表示されます。



NCOの場合、周波数、位相、振幅、DCオフセットをここで変更できます。
NCOはクロックが64MHz固定ですが、デバイスによってはここでクロックを変更可能です。

波形観測点の変更

回路ブロックを並べ替えて波形観測点を変更します。



「START」を押すと新しい回路が反映され、波形が変わります。



オシロの縦軸は12bitのデータです。最大±2047(256/div)です。
横軸はデータ幅です。最大で512サンプル(32/div)になります。

ジャンパーの使用方法

このSDRブロックの信号の流れは左→右の一方通行ですが、フィードバック回路など入力側に信号を戻す場合など ジャンパーを使って信号を飛ばせます。



この例ではオシロにNCOの波形がそれぞれ観測できます。

Constの使用方法

Constは12bitで一定の値を出すデバイスです。DCレベルに相当します。
オフセットをかけたい場合や、ゲイン調整などに利用できます。
以下の回路例はNCOの出力レベルをConst値で可変しています。



Const値はスライドバーでも変更可能です。



スライドバーを使用するのはラジオボタンでConstを選択し、可変範囲をMin/Maxで設定します。
パラメータを直接編集してもConst値を変更できます。

SDR Block AMで使えないブロック

AMボードが選択されている場合、下に写っている高速DAC,高速ADC 2個、AWG 2個はAMボードでは使用できません。
クリックするとブロック名に「Not Available」が表示されます。



AWGの使い方

AWGはCSVファイルの波形データをロードすることで使用できます。
長さは最大4095、データは最大1で、±1が符号付き12bitの±2047になります。
CSVデータ左側がAWG1、右側がAWG2となります。以下のサンプルを参考にして下さい。

Version 更新日 備考リンク
V1.0 2019/02/8 CSVサンプル波形