電源の重要性
mmCon1の内部電源はLDOまたは超低ノイズ・リニアレギュレータを介しており、外部からの基本的なノイズ対策は施されております。
しかしスイッチング電源など大きなスパイクやリプルを含む電源をmmCon1に接続すると位相ノイズが発生します。
付属の6V電源アダプタは廉価スイッチングタイプのため位相ノイズ発生が避けられません。
この電源はあくまで動作確認用と捉えて頂き、OFDMなど通信実験を行う際には別途リニア電源をご用意ください。
ただしmmCon1 1台だけ単体動作でTX-RXループバック通信を行う場合、同じ発振原を使用するため、位相ノイズは相殺されて影響は無視出来ます。
この場合は付属の6V電源アダプタでも問題ありません。
付属の6Vスイッチングタイプの電源アダプタ。
これはループバック試験などの動作確認用です。
位相ノイズが発生した例
mmCon1を付属の6V電源アダプタで駆動し、28GHz CWをスペアナで観測した際のノイズです。
35kHz off と 70kHz off に強い位相ノイズが確認できます。
このレベルだと通信実験ではEVM悪化など問題になります。
リニア電源の一例
推奨するリニア電源は下の写真のようなタイプです。
TEXIO PR18-3A 0〜18V可変 Max3A
リニア電源とは基本的に「トランス→整流→リニア・レギュレータ」の構成
または「低ノイズ・スイッチング電源→リニア・レギュレータ」構造のものです。
リニア電源を使用した場合の位相ノイズ
リニア電源を使用した場合の28GHz CWの位相ノイズです。
電源が綺麗だと、このように先程のようなノイズは見られなくなります。
測定環境:SG CW 800MHz → mmCon1(Lo=27.2GHz) → スペアナ U3771
参考:U3771の28GHzでのC/Nカタログ値 -69 dBm/Hz 10kHz off
測定結果はほぼスペアナのC/Nである。