mmCon1単体でのCW送受信

mmCon1は単体でCWまたは簡単な変調波の送受信試験が可能です。
とりあえずミリ波の送受信を試して見たい場合、以下を実施してください。



先ずは信号を生成します。
内蔵D/Aは12bit 500kspsですが、帯域制限されているため上限125kHzまで設定できます。
ここでは100kHzを発生させてみました。
設定を反映するためには「SEND」ボタンを押します。

I/Q調整しない場合

I/Q無調整でTXから送信されるCWをスペアナで確認します。



mmCon1は内蔵A/D、D/Aを使う場合、ゼロIFの直交変調器として動作します。
そのためローカルリークが送信波には含まれます。
またアナログ回路のため直交誤差によって発生するイメージが見えます。

I/Q調整を行った場合

I/Q調整を行った場合のTXから送信されるCWをスペアナで確認します。



I/Q調整するとローカルリークが大幅に改善して、信号比-30dBくらいになります。
イメージも改善され、-35dB程度になっています。



この時のI/Q調整の設定値です。
調整した設定を有効にするには「SEND」を押します。
最適値は個体差によって異なります。

mmCon1 RXで受信しFFTを確認

ループバックでRXへ戻して、mmCon1でFFTした結果です。
RXのI/Q調整は上記設定で最適化しています。



RXはDCカットされているため、ローカルリークはほぼ見えなくなります。
スペアナで見たスペクトルとほぼ同じ結果になっていますが、 TX-RXループバックはシンセサイザを共有するためジッタが相殺され、極めて良好なC/N特性になります。

この状態で受信波形を表示させると以下のようになります。



AWG波形の作り方

4096 Word x 2ch のCSVファイルで波形を任意に作れます。
ファイルの構造はExcelで作る場合、以下のようになります。



A列とB列でチャネルが別れます。
読み込みはツールバーの「AWG」でダイアログが開くので、作成したCSVファイルを読み込みます。
長さは4096以下で任意に設定できます。「Internal Souece」のAWGを選択し、「Length」を設定してください。

注意事項

mmCon1の初期ロットにはA/D、D/Aのフィルタカットオフ周波数が高いものがあります。
その場合、ここで紹介したような表示にはならず、折返しスプリアスが多く発生します。

mmCon1内蔵マイコンのA/D、D/Aは設定により最高2.4Mspsになるため、エリアシングフィルタのカットオフを1MHzとしていました。 しかしこの場合、分解能を下げる必要があるため、実際にその仕様で使う事はないという判断で、カットオフを100kHzに変更しました。

以下のシリアルのmmCon1はカットオフが1MHzのものです。
カットオフ変更を希望される場合、対応致しますので連絡頂けたらと思います。

mmCon1_B_003〜004

mmCon1_B_001〜002 と 005 以降は改修済み

シリアルの確認はmmCon1コントロールアプリの右上「Devices」を参照